風流 矢の根

3番運行
歌舞伎部門

風流矢の根

北本町若連囃子:山屋囃子若連

解説

曽我五郎時致は父の敵工藤祐経を討ちたいと願っていた。うららかでのどかな正月、曽我村古井の庵で五郎は大きな矢の根を研いでいる。退屈まぎれに正月料理やお飾りの品を数えたり、七福神に悪態をついたりする。そこへ大薩摩主膳太夫が新年の挨拶にやってきてお年玉の扇手を宝船の絵を置いていく。その絵を枕の下に敷き、眠っていると初夢の中に兄十郎の幻が現れ、自分は祐経の館に捕らえられていると告げて助けを求める。驚いた五郎は四方の邪気を祓い、悪魔祓いの呪術をした後、来合わせた裸馬にうち乗り、留めようとする馬子を投げのけ、大根を鞭にして工藤の館に向かって一目散りに駆けていく。
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