風流 奥の細道(新庄紀行)

18番運行
物語部門

風流奥の細道(新庄紀行)

上茶屋町若連囃子:松本囃子若連
物語部門最優秀

解説

「水の奥氷室尋る柳哉」(風流亭)・「風の香も南に近し最上川」(盛信亭)この二句は、松尾芭蕉が新庄でよんだ句である。紀行文「奥のほそ道」には、芭蕉は大石田から最上川を舟で下り直接羽黒山に行ったように書いてあり、新庄に二泊したことはあまり知られていない。芭蕉は元禄二年六月一日から三日(旧暦)まで新庄の豪商であり俳人である渋谷甚兵衛(風流)に招かれて止宿し甚兵衛の兄九郎兵衛(盛信)亭で渋谷兄弟や城下の俳人と句会を催すなどしていくつかの句を残している。この場面は、新庄城下を後にして本合海河岸より最上川を舟で下る芭蕉を風流が見送るところであるが、芭蕉はここからの降り続く五月雨で水かさの増した川下りを「水みなぎって舟あやうし」と表現し、「五月雨を集めて早し最上川」とよんでいる。
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