風流 二人道成寺

13番運行
歌舞伎部門

風流二人道成寺

南本町若連囃子:関屋囃子若連

解説

桜の満開の道成寺の鐘の供養の日に、美しい白拍子「花子」「桜子」が現れ、鐘を拝ませて欲しいという二人に、坊主たちは舞を所望します。「花子」「桜子」は烏帽子を付けて舞ったあと、娘の恋の姿をさまざまに踊ります。そのうち隙を見て「花子」「桜子」は鐘の中に消えていきます。鐘を引き上げてみると、でてきたのは恐ろしい蛇体と化した「花子」「桜子」でありました。実に二人の白拍子は、かつて鐘の中に隠れた恋男を恨んで蛇体となり鐘ごと焼殺した清姫の亡霊であったのです。成立は、安珍清姫の伝説に基づいて作られた能の「道成寺」が原作で、歌舞伎では長唄舞踊の大曲となっております。中心は美しい女形の踊る娘の恋です。ちなみに道成寺舞踊は数多くあり、傾城道成寺、百千鳥道成寺、かさね道成寺、京鹿子娘道成寺などがあり、なかでも京鹿子娘道成寺は最大の傑作といわれております。この二人道成寺はこれの女形二人判といえます。
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