かぐや姫は大変美しい娘に育ちました。その美しいことが国中に広まったのです。すると五人の身分の高い人が姫を嫁にと頼みました。かぐや姫はそれぞれ難題を申し、私の願いを叶えた者の嫁になりますと言いました。大納言大伴御行の探すものは龍の持つ五色の色に光る不思議な玉でした。大納言は龍を探しに舟に乗って海に出掛けました。「龍を見付けたら一矢で射止めてやろう」と弓と矢を持って舟の舳先に立ち空と海を睨んで居ます。舟は進みますがなかなか龍は出ません。すると三日目、空が急に曇ったかと思ふと雨が降り風が吹き出した。「こんな時ぞ龍が昇天するのは」と喜んでいると、大嵐になったと思ったら海中より龍が立ち昇って来ました。舟は今にも引っくり返りそうです。その恐ろしさに大納言は震え出し龍の玉を取るのをやめて早々に引き返しました。日本の代表昔話「竹取物語」龍の玉の場面であります。