風流 文福茶釜

14番運行
物語部門

風流文福茶釜

万場町若連囃子:小月野囃子若連

解説

 茶釜集めが趣味の和尚が茶釜を買ってきて、お湯を沸かそうと火に掛けると、茶釜が動きだしました。気味が悪くなった和尚は、通りかかった貧しい古道具屋に茶釜を譲りました。  喜んだ古道具屋はその晩、鯛を食べようとしましたが、焼いた筈の鯛がありません。茶釜に化けた狸が食べたのです。狸は正直に謝り、仲間との化け比べで元の姿に戻れなくなった事を話すと、古道具屋は元の姿に戻るまで家に住むことを許しました。そして、狸の提案で綱渡りをする茶釜の見世物小屋を開 き、古道具屋は豊かになりました。  古道具屋は狸が元の姿に戻る方が幸せだと思いその方法を調べていましたが、狸は今が幸せだと思っていました。そんな時、狸は病で死んでしまいました。古道具屋は和尚の元を訪れて寺で供養してもらい、お寺の宝になりました。そんな狸の恩返しのお話です。

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