能や歌舞伎の石橋の題材となった中国の伝説です。 中国の清涼山に天然のとても細い伝説の橋があります。橋の向こう側は文殊菩薩の浄土です。苔で覆われたこの橋を渡った人は誰もいません。 そこへ、旅の途中で道に迷った寂昭法師がやってきました。すると来合わせた樵童が、「渡らずここで待つように。奇跡を見ることができれば仏の功徳があるだろう。」と言って消えます。夢だったのです。そこに文殊菩薩の使いである獅子の精が現れ、「獅子の子落とし」を勇壮に表現します。法師は、奇跡を見た事を喜び、また修行のために山を下りて行きました。