寛永十五年、キリシタン弾圧に端を発する島原の乱。幕府軍によりことごとく一揆衆は惨殺され、無念の自害をした天草四郎時貞。 彼はその怒りと憎しみでこの国を焼きつくさんものと、黄泉の国から蘇り、「エロイムエッサイム。我は求め訴えたり」と唱え、細川忠興に見捨てられ火の海に取り残された細川ガラシャ、将軍家御留流と称して柳井但馬守親子と戦えず無念の思いを残しこの世を去った宮本武蔵など、悪魔や化け物からなる魔界衆を現世へと呼び出し、幕府の崩壊を謀ります。 様々な人の思い、怨念、執念がぶつかり合う戦いの中、魔界衆の手により、ついに江戸城は紅蓮の炎に包まれます。身体中に魔除けの梵字を纏い、妖刀「村正」を手にした柳井十兵衛と、破壊にうち震え喜ぶ天草四郎。今まさに柳井十兵衛と天草四郎の最後の戦いが始まろうとしています。
現世で果たせなかった怨念を果たすべく、再びこの世に蘇り、歴史の時空間を超えて暗躍する戦いの火蓋が今切られました。