昔、中国と日本との間底深く、龍王の住む竜宮がありました。哪吒は霊珠神の申し子、龍をも落とし虎をも伏するという乾神の輪と、ひと振りすれば神をも目を回すという混天の綾の二つの宝物を持っていました。日本の漁師海彦の妻、天道が龍王の兵にさらわれ、哪吒に助けられます。哪吒と海彦は義兄弟の契りを結びました。しかし、龍王の都への攻めから人々を守るため哪吒は自らの命を絶つのでした。海彦夫婦は哪吒を蘇らせるため、中国に渡り、堂を建て三年の間、番を手向け哪吒の魂を蘇らせました。その際、天道は龍王の邪剣に倒れていたのでした。日本から漁師タケハニをはじめ漁師たちが応援に駆け付け、龍王と猛烈な戦いが始まりました。苦しく厳しい戦いの末、龍王は海彦と哪吒の友情に打ち伏されます。中国と日本の間に広がる大海原にも平安が戻り、哪吒と海彦は永遠に変わらぬ兄弟の契りを誓い合うのでした。