風流 慶長出羽合戦 長谷堂の戦い

11番運行
物語部門

風流慶長出羽合戦 長谷堂の戦い

新松本町若連囃子:泉田囃子若連

解説

慶長五年、天下分け目の戦い「関ケ原の戦い」が始まりました。時を同じくして出羽を舞台に始まったのが、もう一つの関ケ原とも呼ばれる戦い「慶長出羽合戦」です。豊臣方西軍上杉景勝の重臣直江兼続は二万余りの軍勢を率いて、徳川方東軍の最上義光を討とうと山形を攻めてきました。最上軍はわずか約三千。畑谷城を落城させた直江軍は、勢いに乗って長谷堂城へと攻め入ってきました。義光はこの城を守るために全力を挙げます。直江軍は三回の総攻撃をかけますが、激しい攻防戦が約半月も続いたころ、関ケ原での徳川軍勝利の知らせが両軍のもとに届きます。両軍ともに一歩も譲らぬ合戦の最中、直江兼続は西軍の敗北を知ると陣を引き払い、鉄砲隊を巧みに使って三万余りの軍勢を無事に米沢城に帰還させました。武勇・学問ともに優れ、人望厚い直江兼続の潔い退却は見事なものと義光が感心するほどの戦であったと伝えられた場面です。

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