鎌倉鶴岡八幡宮の社頭であり、坂東諸国に威を張る平将門の関白宣下の式日、そこへ加茂次郎義綱ら一族がお家再興の祈願にやって来ましたが、大福帳の奉納に対して、将門の家来たちは不埒だと言い掛かりをつけて皆を御前に引き出しました。一同を成敗せよと将門から命ぜられ、首切り役は肌脱ぎ股立をとって(片袖を脱いで袴の両脇のあきの部分を上げて帯に挟んだ状態)太刀を振り上げて、「観念しろぇ」とかかるや否や、女武者が「しばらく」と声をかけて花道に現われます。この女こそ力自慢の巴御前です。
巴の名のりつらね(主に荒事の主役が趣意などを朗々と面白く述べる長ゼリフ)で将門の振舞を責め、鯰坊主鹿島入道がこれを追い立てようとしますが歯が立たず、逆に追い払われます。ついに巴は義綱を助け、紛失の国守の印と名剣も義綱の手に戻り、めでたくお家再興という筋。
「女暫」は、歌舞伎十八番「暫」の主人公を女に取り替えたもので、一七四六年に初演されています。
巴の名のりつらね(主に荒事の主役が趣意などを朗々と面白く述べる長ゼリフ)で将門の振舞を責め、鯰坊主鹿島入道がこれを追い立てようとしますが歯が立たず、逆に追い払われます。ついに巴は義綱を助け、紛失の国守の印と名剣も義綱の手に戻り、めでたくお家再興という筋。
「女暫」は、歌舞伎十八番「暫」の主人公を女に取り替えたもので、一七四六年に初演されています。