風流 怪猫佐賀城

2番運行
物語部門

風流怪猫佐賀城

末広町若連囃子:角沢囃子若連

解説

豊臣から徳川へ世が移ると佐賀の藩主が竜造寺から鍋島に変った。臣下に屈した竜造寺又一部は母と共にひそかに家名再興を狙っていた。とも知らず鍋島家三代藩主光茂はある日碁の相手をさせていた又一郎と口論を起こし、一刃のもとに切殺してしまった。又一郎の母は、鍋島を呪い、懐剣で我が身をさし、愛猫こまに血を吸わせ「恨み重なる鍋島に仇をとっておくれ」と愛猫に託す。こまは光茂の愛妾お豊の方ののど笛を引き裂き殺してお豊の方に化身した。それから毎夜一人、又一人と同じ死に方をし、光茂白身も重病の床についた。
小森半左衛門は槍の名手干布本右衛門に光茂の身辺の見張を命じた。本右衛門はお豊の方が怪しいとにらんだ。ある夜本右衛門の穂先はお豊の方の脇腹をえぐっだ。見る見る怪猫と化し、庭先に逃れるのを待ち受ける半左衛門と追う本右衛門のため、朝の光が庭先に満ちる頃怪猫は退治された。
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