風流 自来也(三竦縮)

4番運行
物語部門

風流自来也(三竦縮)

常仲町若連囃子:升形若連

解説

皆様お馴染の自来也は、お家再興を図るための世を忍ぶ仮の名であり、筑紫の領主、尾形左衛門尉弘康の遺子、尾形弘行が本名である自来也は、悲業の最期を遂げた我が父の怨恨に報いる可く、家重代の家宝月形の御印、尾形の家系図と名剣蛞蝓丸を求めて諸国遊歴の途次、上信国境妙高の深山に於いて仙素道人より蝦蟇の妖術を修得、後信濃国黒姫の山塞に立て籠もる。頃は霜月中旬、ところは北国街道随一の難所といわれた越後国、市振。日本海の怒涛を眼下に、弱きを援け、邪を挫く正義の怪傑自来也。越中立山権現の申し子、立山地獄谷の蛞蝓老翁より武芸百般蛞蝓の妖術を援けられた綱手、七才にして成者を凌ぐといわれた豪力無双。加賀国白山干蛇ヶ池のほとりにて大蛇の妖術を体得、後、佐渡真野山の盗賊となりはてた大蛇丸。三者互に秘術を尽し鎬を削る忍術強豪の血闘……その名も高き三竦縮と称えられる豪壮華麗な舞台であります。
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