風流 土蜘蛛

7番運行
歌舞伎部門

風流土蜘蛛

清水川町若連囃子:不明

解説

平家物語に「剣の巻」に頼光おこり病を出しいかに落せど落ちず後には母に発しけり或時又大事にいたりて少し減りにつきてさめ方になり(中略)夜深方の事なれば頼光少しまどろむ幽なる灯の影より長さ七尺ばかりなる法師歩み寄りて縄をさばきて頼光につけんとす頼光これに驚きてがばと起き枕に立置かれたる膝丸おっ取りてはたと切る四天王聞きつけて走り寄り何事にて侯と申しければ云々とぞ宣しける燈台の下を見れば血こぼれたり行を退じ行く程に北野の後に大なる塚ありかの塚に入りたりければ塚を堀り崩して見る程に中より土銖蜘の精魂が現れ千筋の糸を投げかけて苦しめしが遂に溺めて参りたり(中略)これより名剣膝丸をば蜘蛛切とぞ号しけるとあるのに取材して歌舞伎顔見世の狂言といたし主人公には白拍子妻菊美が蜘蛛の精になり各名優が競って演じた名場面です。
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