風流 天衣粉上野初花(松江侯玄関先の場)

7番運行
歌舞伎部門

風流天衣粉上野初花(松江侯玄関先の場)

大正町若連囃子:休場囃子若連

解説

河内山
悪に強きは善にもと世の誓にもいう通り、親の難きが不便さに娘の命を助けるため腹に企みの魂胆も練塀小路にかくれのねえお数寄屋坊主の宗俊が頭の丸いを幸いに衣でしがを忍ぶか岡、神の御末の一品新五、宮の使いと偽わって、神風よりも御威光の風を吹かして大胆にも出雲守の上屋敷へしかけた仕事の日窓、家中一統白壁と思いの外に帰りがけとんだところへ、北村大膳腐れ薬をつけたら知らず、抜きさしならねえ高頬のほくろ、星をさされて見出されちやあそっちで帰れと言おうとも、こっちでこのまま帰られねえ、此の玄関の表向き、おれに衒りの名をつけて若年寄へ差し出すか、但しは衒りを押しかくし、大使僧でこのまま帰すか、二つに一つの返事を聞かにゃあ、ただ此の侭じゃあ帰られねえ。
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