風流 南総里見八犬伝

5番運行
物語部門

風流南総里見八犬伝

南本町若連囃子:不明

解説

一将功なって万骨枯れるーー
血で血を洗う策謀戦乱に明け暮れた戦国時代、黒潮が荒磯にけむる南総安房の滝田城主里見義実は隣国の大将北條氏と争っていましたがいつも苦敗をきつしていました。
或る日義実は愛犬八房に向い敵将北條の首をとってくれば伏姫を汝に与えると申し渡しました。八房は主人の言葉に従い敵陣に突入し見事に敵将の首をとって来ました。義実は言葉通り伏姫を八房に与えました。姫と八房は富山と云う山の洞穴の中で暮して居りましたが伏姫臨終の時首にかけてあった水晶の数珠(仁、義、礼、智、忠、考、勇、悌)と云う文字の書いてある玉が空中高く舞い上りいずこともなく飛び去りました。後日この八つの玉を持った八人の勇士が現れ里見家を守ります。これが世に云う里見八犬士です。この場面は八犬士の一人犬塚信及が亡き父の遣言により旧主足利成氏に家の重宝村両丸を献上し犬塚家再興を願うべく古河の足利御所参内せしが刀の中身が伯父のためにすりかえられてあったため「おのれ不将者、ものども斬れ」警護の武士たちは一勢に信及を取囲んだ。信及は群がる敵を斬りたて斬りすてながら御所一番の高い櫓芳流閣の頂上までのがれ「おのれしれ者かくなる上は現八に討だせよ」罪なくして入牢中であった犬飼現八が引出される神妙にいたせ竜虎相うつ楼上の斗争火花ちらして戦いしが誤って両者利根川へ真さかさまに転落しもやってあらし舟のか中で互に武勇をたゝえ合い数珠の玉を見せ合って義兄弟のためをする信及現八芳流閣決闘の場です。
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