風流 鏡獅子

2番運行
歌舞伎部門

風流鏡獅子

北本町若連囃子:山屋囃子若連

解説

今日は江戸城の大奥で、御吉例のお鏡開きの式が行われた。たまたまそのお茶席にいたお小姓の弥生は、御祝儀の舞をせねばならなくなった。美しい彼女は、さまざまな舞を見せて、いよいよ石橋の踊りとなり、御神前に飾られてある獅子頭を手にとって舞い始めた。すると不思議やいつか名作の魂がのり移って、弥生は魅せられたように段々と獅子になり狂い狂っていづこともなく惹かれてしまった。あとに二人の少女が現れて、可憐な手振りで面白く踊って左右の襖へ去った。すると以前の弥生が立派な獅子の精になって現れ、勇壮に舞い始める、踊り狂った揚句獅子は厳然と威容をととのえて其の座に付き、胡蝶の精は美しい羽根を振って、やさしい瞳で獅子を見上げるのである。
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