風流 茨木

18番運行
歌舞伎部門

風流茨木

東本町若連囃子:升形若連

解説

古い奈良時代のお話です。
大和の羅生門の近くに怪しき鬼女が出没し、都の人々を悩ますとの噂を聞かれた時の天皇は、源頼光に鬼を退治するよう命じました。
源頼光の家来渡辺の綱は、武勇すぐれた若者でしたので、たった一人羅生門に行き、現れた鬼女と戦い、その片腕を切り落としました。「悪鬼は、七日の間に必ず仇討ちに来るものだ……」との話に渡辺の綱は、この間その片腕を金の箱に入れて大事に保存しておりました。丁度七日目に津の国から伯母がたずねて来て、一度鬼の腕を見せてくれと何回も頼みました。綱は「帝の命にょり見せる事はならぬ」と断りましたが、再三願われましたので、ちょっと出して見せた処「おおなつかしき我が腕よ」と伯母はむんずと腕をつかみ取り、忽ち茨木童子の姿に変じて天高く飛び去りました。
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