湯殿山は、古来より月山、羽黒山の奥の院として、修験者の尊信を集めていた。三山の開祖と言われる能除大師(蜂子皇子)は、霊威のある所として開いた羽黒へ登ろうとして由良の八乙女浦から上陸し、霊鳥『八咫烏』(ヤタガラス)に導かれ無事登拝することができた。
ある日の事、国土平安・五穀豊穣を祈る秘法『柴燈護摩』の儀礼の最中、観世音菩薩の化身が、紅孔雀の姿になって現れた。我れは、羽黒神なりと告げ三面の宝火珠を授けられた。この宝火珠の灯は、今もなお常灯堂に掲げられ湯殿行者に受け継がれている。しかし、付近一帯は古くから神秘の境域とされ『語るなかれ・聞くなかれ』と戒められていた為、これまで詳しく伝えられる事はなかった。
ある日の事、国土平安・五穀豊穣を祈る秘法『柴燈護摩』の儀礼の最中、観世音菩薩の化身が、紅孔雀の姿になって現れた。我れは、羽黒神なりと告げ三面の宝火珠を授けられた。この宝火珠の灯は、今もなお常灯堂に掲げられ湯殿行者に受け継がれている。しかし、付近一帯は古くから神秘の境域とされ『語るなかれ・聞くなかれ』と戒められていた為、これまで詳しく伝えられる事はなかった。