大江山酒吞童子

11番運行
歌舞伎部門

大江山酒吞童子

川西町若連囃子:小泉囃子若連
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解説

 一条天皇のころ、都に鬼が多く出没し、多くの金銀財宝を奪い、娘たちが次々に捕らわれる事変が起きました。帝は剛勇謳われた「源頼光」を召しだし、これら鬼討伐を命じます。鬼の頭は童子の姿で酒が好きなことから「酒天童子」と呼ばれ、丹波国大江山鉄の御所に大勢の眷属を従え住んでいました。
 源頼光は配下の「平井保昌」四天王「渡辺綱」「碓井貞光」「ト部季武」「坂田金時」と計画を練り、酒天童子の住処へ筑紫彦山の僧に扮し客人としてはいりこみ、神々から授けられた《神便鬼毒酒(神の意にかなった者が飲めば薬となり、鬼が飲めば毒になるという酒)》を飲ませ、鬼たちが酔ったところで首をはね、さらわれていた姫たちを助けることに成功します。
 日本に数多くいる妖怪の中でも万人に知られた存在の《鬼》桃太郎の鬼退治と並び、有名なのが大江山に居たという「酒天童子」です。また、歌舞伎『戻橋』『茨木』に登場する茨木童子は、この酒天童子の配下の鬼で、頼光たちの襲撃の生き残りといわれています。

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