舌切雀

10番運行
物語部門

解説

 お爺さんは怪我をした雀に、おちゅんと名前をつけて手当をして可愛がっていました。
 ある日、お婆さんが作った糊を、おちゅんが食べてしまい、怒ったお婆さんはおちゅんの舌を、ハサミで切り家から追い出してしまいました。
 それを聞いたお爺さんは悲しみ、おちゅんを探しに出かけました。
 道中に馬洗いどんと牛洗いどんに、おちゅんのいる竹藪を教えてもらい、雀のお宿を発見します。
 お爺さんがお婆さんの行いを謝罪すると、おちゅんは喜び迎え入れ、手厚くもてなしました。
 帰りに用意された大きいつづらと小さいつづらから、小さいつづらを持ち帰ると中からは、大判、小判、宝物が出てきました。
 それを見たお婆さんは、雀のお宿へ行き大きいつづらをかっさらってきました。
 家に着くまで待ちきれずつづらをあけてみると、中からは蛇やムカデなど化け物が飛び出して、お婆さんに襲い掛かりました。優しい正直な人に幸福が訪れ、欲張りで意地悪な人には不幸が訪れるということです。

戻る