神州天馬侠

2番運行
物語部門

神州天馬侠

末広町若連囃子:角沢囃子若連

解説

 時は徳川の世、富士の裾野に隠された要塞、人穴城では、武田家の秘宝「御旗」と「楯無しの鎧」を巡り、武田家再興を願う武田伊那丸と異形の妖術使い和田呂宋兵衛が対峙していた。呂宋兵衛は、無数の蝙蝠と猛毒を宿す毒蝶を操る邪悪な南蛮幻術をもって伊那丸を追い詰める。城内は不気味な羽音と怪しげな幻影、そして噎せ返る奇怪な毒気に溢れ、伊那丸たちは窮地に立たされる。しかし、若き伊那丸の心は決して折れない。大鷲クロを駆る竹童の奇襲、木隠龍太郎、加賀見忍剣ら忠臣たちの命懸けの援護を受けつつ、伊那丸は必死に妖術の猛威に立ち向かう。熾烈な戦の中で、伊那丸は武田家の後継者としての覚悟を固め、仲間との絆こそがいかなる妖術をも凌駕すると信じ、死力を尽くして戦い抜く。
 伊那丸たちの揺るがぬ決意と正義の光の前に呂宋兵衛は漆黒の闇へと姿を消すのであった。こうして人穴城の戦いは、神州天馬侠随一の場面として歴史に刻まれたのである。

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