鬼一法眼三略巻

19番運行
歌舞伎部門

鬼一法眼三略巻

沖の町若連囃子:山屋囃子若連
ゆめりあ展示

解説

 平清盛が全盛を極めていた平安時代末期、吉岡鬼一法眼は源氏の出自でありながら父の遺言により平家の味方という立場で僧侶の位にいる。そして源氏に代々伝わる中国伝来の兵法書『三略』を所有しているが、清盛がこれを欲しようとせがむも病気を理由に先延ばしにしていた。
 一方虎蔵と知恵内は最近鬼一の屋敷に雇われた召使い。虎蔵実は身分を隠している牛若丸。知恵内は鬼一の末弟「鬼三太」。吉岡兄弟は身上を隠して何十年も会っていなかった。
虎蔵と知恵内も、この三略が欲しくて館にもぐり込んだのであった。
 ひと騒動の後、虎蔵は知恵内と鬼一の娘皆鶴姫の協力により鬼一から三略を譲り受ける。その後は源氏再興に向けて味方の募集と、憎き平家家臣を懲らしめるため、夜毎女性の装いで五条橋に現れ腕試しを行う。
 片や武蔵坊弁慶は千本の武器を奪おうと悲願を立て、道行く人を襲っては太刀を奪い取り、残りあと一本というところ五条橋にて牛若丸と相まみえるのであった。
 駅前通りとして大正十五年にご披露した「菊畑」を、この度九十九年振りに再現させていただきます。

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