安珍清姫「怨念の炎」

12番運行
物語部門

安珍清姫「怨念の炎」

落合町若連囃子:萩野囃子若連

解説

 道成寺に伝わる絵巻物語。延長六年、奥州より熊野に参詣に来た安珍という僧は大変な美形であった。真砂の庄司清次の娘(清姫)は宿を借りた安珍を見て一目惚れし迫るが、安珍は僧の身ゆえに困り、「必ず帰りに立ち寄る」と約束したが、参拝後は立ち寄らずに去ってしまう。騙されたと知った清姫は怒り、裸足で追跡し、道成寺までの途中で追い付くが安珍は再会を喜ぶどころか人違いだと嘘に嘘を重ね、更には熊野権現に助けを求め清姫を金縛りにし逃げ出そうとする。ここに至り清姫の怒りは天を衝き、蛇身に化けながら安珍を追いかける。
 日高川を船で渡り逃げる安珍を追う清姫は、火を吹き川を渡る蛇の姿。逃げ込んだ道成寺で梵鐘を下ろしてもらい中に逃げ込む安珍。清姫は鐘に巻き付き、安珍は鐘の中で焼き殺されてしまう。

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