茨木

15番運行
歌舞伎部門

解説

 平安中期の武将源頼光の家臣で、その四天王の一人とされる渡辺綱が、羅生門で茨木童子(鬼)の腕を切り落とし、唐櫃に納め七日間の物忌に引きこもっていると、そこへ津の国の伯母がはるばる面会に訪れる。なかなか会おうとしない綱に、伯母は門の外から無情を恨み、養育した昔の苦労をくどくどと物語る。さすがに綱も心が折れて伯母を内に入れ、酒宴ののち腕を見せよと所望した伯母は、隙を見て腕を奪うや、たちまち悪鬼(茨木童子)の本性を現して空に逃げ去る。ご存じ新古演劇十種「茨木」の名場面である。

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