風流 左甚五郎登り龍

18番運行
物語部門

風流左甚五郎登り龍

清水川町若連囃子:福宮囃子若連

解説

時は江戸時代、大工甚五郎は将軍家の命に依り上野寛永寺に納める龍を彫るに、龍の姿を一目見たいものと上野不忍池の弁天様に三、七、二十一日の願を掛けたが満願日にも成就せず落胆しての帰り道不忍池のほとりに一人の美しい女が佇んでいた。不審に思い甚五郎が問いかけると「妾がお前の願いを叶えてやる」と云って美女は池に身を投じた。すると不思議にも弁天様が現れ出で甚五郎驚ろく間もなく、一天俄かに掻き雲り雷鳴轟く中に一匹の龍が昇天したのであります。これを見た甚五郎は之こそ意中に描きし龍なりと日夜精根を傾注して後世に名人とうたわれた水飲龍の名作を遺したのであります。
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