風流 「曽我綉俠御所染」御所の五郎蔵(俠客御所五郎蔵)

14番運行
歌舞伎部門

風流「曽我綉俠御所染」御所の五郎蔵(俠客御所五郎蔵)

下金沢町若連囃子:鳥越囃子若連

解説

御所の五郎蔵(侠客御所五郎蔵)前身は信洲小諸城主浅間巴之亟の近習須崎角弥で、角弥と腰元「さつき」は良い仲であったが、角弥のライバル陰形(忍術のひとつ)使いの星影土右エ門に不義をいいたてられ失職となり土右エ門もお家横領の一味である事が発覚して追放される。角弥は病に伏し「さつき」は廓の花形屋に身を沈めるが其の後七年全盛の傾城皐月大夫となり、又角弥も眉目秀麗一刀流の達人でもあり、男達となって御所の五郎蔵と江戸随一の侠客となった。
そんな時にえの主巴之亟が亡き愛妾に生き写しの奥州大夫にかよひ続けて遊興費の滞りに難渋しているのを報思の好機と角弥と「さつき」が想っているのだが思うようにならぬのは世の常。
そうゆう晩春のある宵、土右エ門は角弥の五郎蔵と再会、今は売物・買物の「さつき」に積年の片恋を晴らそうとするので五郎蔵は強くはねつけたものの、今宵中と切った金の工面がつかない。そこえつけ込む土右エ門に屈して身請金の百両を入手した「さつき」は遺書で申し訳けなさと土右エ門の面前で五郎蔵に愛想つかしを云う。
事情を知らない五郎蔵は「晦日に月の出る廓も闇があるから覚えていろ」と逆上し夜更の路に土右エ門達を迎え討つが斬ったのは「さつき」ではなく「さつき」のうちかけを着た主君の愛妓逢洲大夫であった。
(歌舞伎の名場面時鳥廓の達引格子先の場である。
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