風流 義経千本桜「伏見稲荷鳥居前の場」

13番運行
歌舞伎部門

風流義経千本桜「伏見稲荷鳥居前の場」

北本町若連囃子:山屋囃子若連

解説

ここは都心外れにある伏見稲荷心鳥居前。都を落ち延びようとようとする義経一行が参拝にやってきたところへ、義経の愛妾・静御前が後を迫ってくる。だが、家来達はこれからの道中は女にに危険だから都へ残るようにと静御前を説得する。その後から武蔵坊弁慶も追いかけてくるが、義経は先日の失態を許そうとせず、弁慶を手討ちにするという。しかし弁慶が義経を思えばこそしたことなので、どうか許してほしいと願い、他の家来や静御前も義経に許しを請うので、義経は弁慶を許し旅に同道することにする。だが静御の同じ願いに義経は耳をかさず、迎えを待てといい、形見にせよと禁裏から拝領した初音の鼓を渡す。納得できない静御前を、亀井たちは鼓の調べで側の梅の木に縛りつけ、境内へと入っていく。
そこへ頼朝の家来・笹目の忠太達がやってきて、静御前を捕らえ初音の鼓を持ち去ろうとする。すると、義経の家来・佐藤四郎兵衛忠信がどこからか姿を現し、忠太達を散々にやっつけて忠太を踏み殺す。境内から出てきた義経は、静御前を救ってくれた忠信に自らの姓名・源九郎と着長(きせながき)を与え、万一の時には自分の身替りとなって敵をあざむくよういう。義経はわずかな家来を連れて、九州へ旅立つため大物浦へと急ぐ。残された静御前は形見の鼓を抱え都へと戻っていく。その後を佐藤忠信がっいていくのだが、その姿にはどことなく怪しいところがあるのだった。
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