風流 壷坂霊験記

10番運行
歌舞伎部門

風流壷坂霊験記

馬喰町若連囃子:飛田囃子若連

解説

西国三十三所の札所、大和の壷坂寺の片ほとりに美しいお里という女房を持った沢市という座頭があった。盲目の上に疱瘡にかかり醜い顔になって居たので妻が毎夜家をあけるのをしつとするが、これは夫の眼病を直そうと壷坂の観世音に祈誓をかけていた為だとわかり、妻いじらしさから自分の身をすてる事が妻への心づくしと思い、壷坂へ共に参ることにしたが、妻が一寸家に戻った僅かの間に谷間に身を投げる。やがて戻って来たお里はこれを知って悲嘆の余り続いて身を投じたが日頃信じる観音の霊験で命が助かったのみならず、沢市の眼も開いたので、喜び勇んで御礼参りに出る。
戻る