昔、昔、摂津の国難波に住んでいたある夫婦が子供がいないので住吉明神に祈願しました。夫婦は明神さまの御利益で子宝をえました。その名を一寸法師と呼んでかわいがりました。一寸法師は、手のひらにのるほど小さな子ですが、大変勇気のある子供でした。ある日、一寸法師はお父さんとお母さんにお願いしました。「ぼく京へ行って立派な人になって参りますから行かせて下さいと」。お父さんは、針の刀を作ってくれました。お母さんは、おわんの舟とはしのかいをくれました。都へ上った一寸法師は三条の大臣の所へ召しかかえられ、お姫さまのおつき人となりました。そして、ご存知「鬼退治」をやり、打ち出のこづちで立派な武士となり、年をとった両親に孝行をつくすと云う物語です