風流 鳴神

11番運行
歌舞伎部門

風流鳴神

千門町若連囃子:本合海囃子若連

解説

北上の鳴神上人が、願いの叶わないことで朝廷を逆怨みし、雨をつかさどる世界中の竜神を滝壷に封じ込めてしまった。これにより天下か日照りとなり、民百姓は大いに苦しむこととなってしまった。そこで宮廷は民百姓の苦しみを救うため、雲の絶間姫という絶世の美女を遣わし、色仕掛けで上人を堕落させようとする。効を奏して滝壷の注連縄を切ることができ、行法が破れ、竜神は天に上って遂に雨を降らせることができた。怒った鳴神は雲の絶間姫の後を追うという、歌舞伎十八番の一つである。宗教と人間の本能との葛藤という、古典的なエロチシズムを表現した歌舞伎の名場面である。
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