風流 鵺

2番運行
物語部門

解説

仁平三年夏、近衛天皇は奇病になやまされていました。深夜になると黒雲が御所をおおい、鵺の鳴き声が聞こえその度に天皇は苦しまれました。薬も名僧たちの祈願も効なく、やがて雲の中にすむ妖怪のしわざと考え、弓の名手源頼政に妖怪退治が命じられました。きっと見上げた頼政は力いっぱい弓を引き、「南無八幡大菩薩」と心の弓に祈念して矢を放つと見事命中、落ちてきた怪物を家臣の猪早太が刺し殺しました。火をともしてみると、頭は猿、胴は狸、尾は蛇、手足は虎、恐ろしいという以上のものでした。

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