風流 富士の巻狩り

20番運行
物語部門

風流富士の巻狩り

末広町若連囃子:角沢囃子若連

解説

建久三年、征夷大将軍に任命され鎌倉幕府を開いた源頼朝は、建久五年五月に富士山麓において、「富士の巻狩り」を行ったある日、幾年経たとも知れぬ、大猪が一頭、頼朝めがけて、猛然と襲い掛かってきた。さしもの頼朝も、「もはや、これまで」と思った刹那、鎌倉に残した政子の姿を思いうかべた。しかしその時、一人の荒武者が、馬上からヒラリと大猪に飛び移り、腰の一刀を引き抜き、柄も通れとばかりに胴中に突き立て見事、頼朝の危機を救った。大猪を仕留めたこの関東武者こそ、豪胆を以って音にきこえた「仁田四郎忠常」であった。仁田四郎忠常、功名の一場面であります。
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