風流 「鏡獅子」

19番運行
歌舞伎部門

風流「鏡獅子」

常仲町若連囃子:升形若連

解説

明治三十六年三月の東京歌舞伎座に福地桜痴が書きおろした舞踊劇で長唄でおどるものであります。初演は九代目市川団十郎で題材は寛保二年に初代瀬川菊之丞が初演した「枕獅子」でこれは傾城の姿でおどり、のちに獅子の狂いになるものでありましたが、高尚癖のあった作者と俳優が協議をして、女主人公を千代田城大奥につとめをとる女小姓弥生ということにし、一月二十日鏡開きの日に獅子の踊りをおどるという趣向に改めたものであり歌舞伎に於ては最も豪壮絢爛なる場面であります。
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