風流 「草燃える」(頼朝、政子、恋の道行の場)

10番運行
物語部門

風流「草燃える」(頼朝、政子、恋の道行の場)

下金沢町若連囃子:鳥越囃子若連

解説

久安三年~正治元年(一一四七~一一九九年)平冶の乱で敗れた十四才の源頼朝は捕えられて伊豆蛭ヶ小島に流されたが源氏の嫡流という高貴な身分と大らかな気風で次第に在地武士達の心をつかんでいった。しかも土地の豪族北條時政の娘政子どの結婚は頼朝と関東武士団の結びつきをより強固なものにする。治承四年(一一八〇年)以仁王の令旨を受けて挙兵した頼朝はいったん石橋山の戦いで敗れるが安房に逃れ三浦・千葉氏ら東国武士団のエネルギーを結集し鎌倉に東国政権を樹立した。その后弟範頼・義経に命じて木曽義仲を討たせさらに一の谷・屋島・壇の浦の戦いで平家を滅亡させ武家政権を樹立。建久二年(一一九二年)征夷大将軍の宣旨を受けて鎌倉幕府を創設した。一方政子はいずれは同じ豪族の若者と結婚して平凡な生涯を送るはずだったのだが流人頼朝に激しい恋の焔を燃やした時から波乱の生涯が始まる。夫頼朝がたどっていく運命と共に源平の争いから鎌倉幕府創設へと転換の激流に身を任せ、女のやさしさ、弱さ、激しさとあらゆる情念をみせなから波乱に富んだ劇的な生涯を送る。乙の名場面は兄北條宗時と安達藤九郎盛長の介添えによって始めての恋の道行の場でございます。
下金沢町若連結集の製作による名場面をとくと御覧下さい。
戻る