風流 地雷也(三竦縮)

14番運行
物語部門

風流地雷也(三竦縮)

松風会囃子:不明

解説

皆様お馴染の自雷也は、お家再興を図るための世を忍ぶ仮の名であり、筑柴の領主尾形左衛門尉弘康の遺子尾形弘行が本名である。自雷也は悲業の最期を逐げたその父の怨恨に報いる可く、家重代の家宝月形の御印、尾形の家系図と名剣なめくじ丸を求めて諸国遊歴の途次、上信国境妙高の深山に於いて仙素道人よりがまの妖術を修得、後信濃国黒姫の山塞に立て籠る………。
頃は霜月中旬、ところは北国街道随一し難所といわれた越後の国市振、日本海の怒涛を眼下に、弱きをたすけ邪を挫く正義の怪傑自雷也、越中立山大権現の申し子、立山地獄谷のなめくじ老翁より武芸百搬なめくじの妖術を援けられた綱手、七才にして成者を凌ぐといわれた豪力無双、加賀国白山千蛇ヶ池のほとりにて大蛇の妖術を体得、後、佐渡真野山の盗賊となりはてた大蛇丸、三者互に秘術を尽し鎬を削る忍術競合の血闘………。
その名も高い三竦縮と称えられる豪壮華麗な舞台であります。
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