風流 三人石橋

2番運行
歌舞伎部門

風流三人石橋

北本町若連囃子:山屋囃子若連

解説

その昔、大江の国の高僧、寂昭法師が、唐(中国)の文殊菩薩の霊地として名高い清涼山という奥山で、仏法修行の途中に、ある大滝にかかる石橋の袂に一時の休養を求め休み臥しました。すると、夢枕に文殊菩薩の使者である獅子親子が現れ、身の毛もよだつ万丈の崖の千尋の谷にて子獅子の谷落しを決行しました。親獅子は涙して見守る中、子獅子の成長と未来に託す思いや愛情とを夕日に染まった断崖の景観と母情とに心をうたれ、後に親子獅子が、牡丹の花に戯れ、豪壮な石橋で万才千秋を寿ぎ、獅子の座につき文殊菩薩の下へと帰っていく姿に満身の感動を覚えて寂昭法師は眼をさまし、さらに精進を誓い、再び旅立つのでした。生きる事への考えさせられる一場面であります。
戻る