竹から生まれたかぐや姫は、三月ばかりで美しい女性に成長した。そのため求婚者が多く、その中でも特に五人の貴公子が熱心であった。そこで、姫は結婚の条件として五人にそれぞれ難題を出した。そのうちの一人、大納言大伴御行は、五色に光る龍の首の玉を取ってくることになり、身近に仕える家来を供にして船を雇い、九州の海まで出た。すると辺りが暗くなり、風が吹き、大波が船を今にも海中に巻き込もうとし、雷が身近で閃いた。大納言は恐ろしくなり、海の神に祈りの言葉を泣き泣き何度も唱えたところ、嵐は治まり、大納言は命からがら御殿に戻った。結局五人とも姫の難題を解決できず、姫はその後の帝からの求婚も固辞した。それから三年後の満月の夜、かぐや姫は月からの使者とともに月へと帰っていった。