風流 日本振袖始

14番運行
歌舞伎部門

風流日本振袖始

大正町若連囃子:休場囃子若連

解説

 時は神代のころ、素戔嗚尊は岩長姫にあざむかれ、十握の宝剣を奪われてしまいます。この岩長姫の正体は八岐大蛇でありました。宝剣を取り戻すべく素戔嗚尊は出雲国へ向かいます。出雲国では、美しい稲田姫が八岐大蛇への生け贄に選ばれていました。

 稲田姫が護身の蠅斬の名剣を白装束の袖に隠し時を待つ中、素戔嗚尊は将来を誓い合った稲田姫を助けるため、本性を表した八岐大蛇に戦いを挑みます。素戔嗚尊は激しい立廻りの末についに大蛇を倒します。飲み込まれていた稲田姫も袖に隠し持っていた蠅斬の名剣で大蛇の腹を切り裂いて出てくると共に、奪われていた十握の宝剣も取り返し、素戔嗚尊に献上しました。

 そして、この名剣を隠した脇明けの袖こそが「振袖」の起源となっています。あらすじに重ねて、「振袖がたなびくように、新庄まつりの威勢がいつまでも続くこと」を願った大正町若連の風流を、とくとご覧下さい。

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