曽我五郎は助六と名乗り、源家の宝刀友切丸を探し出すため、吉原へ出入りしていました。三浦屋揚巻という花魁と恋仲になった助六は、吉原で豪遊する意休が友切丸を持っていることを耳にし、それを確かめようとします。意休は、助六を曽我五郎と既に見抜いており、さらに刀を抜き、香炉台を真っ二つに切って見せます。やはり、その刀こそ、探し求める友切丸であったのでした。意休が三浦屋に入った後、助六は、今宵意休の帰りを待ち受け、刀を奪う決意を固めます。実は意休は、友切丸を盗んだ盗賊でありました。待ち伏せした助六は、意休を切り殺し、友切丸を手に入れますが、追われる身となり大きな天水桶の中に隠れます。一度は追ってをやり過ごし桶から出た助六でしたが、傷を負っているため倒れてしまいます。助けに現れた揚巻は、助六を打掛の下に隠し、大勢に囲まれていたが啖呵をきって助六を守り、廊から逃がしてやるのでした。