風流 連獅子

21番運行
歌舞伎部門

風流連獅子

下金沢町若連囃子:鳥越囃子若連

解説

能の石橋の小書きから出た親子獅子の舞踊であります。ここは人里から離れた山奥で、時は牡丹の咲き誇る春爛漫であります。親子獅子の見事な舞も最高潮に達しましたが、実は惜別がひしひしと感じられ、子への思いやりあふれた場面でもあります。すなわち、生まれた獅子の子を不尋の谷に投げ込み中途ではね返って岩角に取りつく程の強いものばかりを養育する厳しい気迫の場です。転じて自分の子を艱難の地においてその力量を試す意味のあらすじであります。江戸末期から明治にかけて活躍した歌舞伎狂言作者、河竹黙阿弥の作品です。
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