風流 一条大蔵卿物語

12番運行
歌舞伎部門

風流一条大蔵卿物語

南本町若連囃子:関屋囃子若連

解説

源義朝の死後、常盤御前は三人の子供をつれて逃がれ行く途中伏見の里にて、平宗清に捕えられ、清盛の面前につき出される。清盛の寵愛を受けるように望まれ、子供助けたさのあまりその意に従う。その後一条大蔵師の元に嫁ぎ源氏の再興の機を窺う。大蔵郷は源氏由縁の者で折あらば平家を滅さんと意図せしも表面は薄馬鹿を装う。吉岡鬼次郎は義朝譜代の忠臣にて、常盤が一条に嫁が栄華に暮す様を見てその真意を確かめんと奥庭深く忍び込み様子を窺うに。あたかも常盤御前が平家調伏の通し矢をやっている所を見て、安堵して引き上げんとする所に一条大蔵郷の家来成瀬勘解由か現れ、この事を冊盛公に注進せんと駈け出す所を簾の内より出た大蔵郷が、不忠の臣とばかりI刀のもとに切り捨てる。
一条大蔵物語、奥御殿の場、大詰の一場面である。
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