風流 鏡獅子

18番運行
歌舞伎部門

風流鏡獅子

北本町若連囃子:山屋囃子若連
1982_18

解説

江戸城の大奥ご佳例の鏡開きの式が行われた茶席にいた小姓は祝儀の舞をせねばならなくなった。彼女は手踊小扇の舞と順々に見せて石橋の踊りとなり将軍家秘蔵の由緒ある獅子頭を手にとり舞い始めた。不思議や弥生の手にある獅子頭が蝶に狂っている内に名作の魂が弥生に移り魅せられたように獅になり狂い狂って惹かれて行ってしまった。あとに二人の少女が現れ、手振りで面白く踊って左右の襖へ去る。すると大薩摩になって弥生か立派な獅子の精になって現れ勇壮に舞い始める。小女は胡蝶の精の姿で再び出て来ると猛然と毛を振る獅子の精にからんで綾なし踊り狂った揚句獅子は厳然と威容をととのえて其の座に付き、胡蝶の精は美しい羽根を振ってやさしい瞳で獅子を見上げるのであった。
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