「風神雷神図屏風」-俵屋宗達の最高傑作-国宝としてその名も高い。その作品の原型とされるものには諸説があるが、 有力なのが「北野天神緑起絵巻-清涼殿霹靂図」である。 時は九0三年、菅原道真が死を遂げる と天変地異が次々と京の都を襲う。いつしか「道真の怨霊の仕業 …」と噂される。 その折、平安京に不気味な黒雲が垂れ込 め、雷雨が降リ注ぎ、清涼殿を落雷が直撃する。道真の眷属である風神・雷神によるものとされる。背に連太鼓を背負い 異様な形相の雷神。その落とす雷により、 藤原清貫は即死。恐れに逃げまどう公卿たち。そのー方「我一人相手いたさん」 とー人気丈に凛々しく太刀を振りかざ し、虚空を睨む藤原時平を描いた場面で ある。