風流 本能寺

3番運行
物語部門

風流本能寺

落合町若連囃子:不明

解説

織田信長の家臣坂本城主明智日向守光秀は日頃主君信長より数々の屈辱を受けしがこれを耐へて来た。折しも備中高松に兵を進めて居た羽柴秀吉の戦悦まゝならず、信長は光秀に秀吉援軍の命を下した。
光秀は直ちに兵を卒ひて備中に向つたが途中「我が敵は備中にあらず本能寺にあり」と日頃の屈辱を耐へられず遂に全軍に謀叛の号令を伝へ霜月の朝またぎ信長の宿舎本能寺へと桔梗の旗を押立てて兵を進めた。暁暗を破つて耳に伝わる人馬の騒めきに目を覚ました信長は次の間に寝て居た小生蘭丸と共に跳ね起き大薙刀を取上げて廻廊へと向つたその時大音を張上げ「右大将信長の御首頂戴に参上明智勢安田作兵エなり」と荒武者一騎が堂縁の上にあがつて来た蘭丸は大身の槍を構えながら「逆賊来い」と作兵エの脛をはらつた蘭丸と作兵エの死闘が続く…………
だが信長公の自害と共に花の生涯を紅蓮の焔と共に散つた蘭丸の活躍は今も尚「本能寺の変」として後々の語り草になって居ります。この舞台は森蘭丸と安川作兵エの非壮にして豪快なる決闘の場面であります。
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