風流 八岐大蛇

19番運行
物語部門

風流八岐大蛇

常仲町若連囃子:升形若連
1994_19
物語部門最優秀

解説

神々の怒りをかい地上に追われた、素盞鳴尊は、出雲の肥の川の辺りで嘆き悲しむ老夫婦と出会った。訳を尋ねると「越の国(現在の北陸)に八岐大蛇と言う酒が大好きで、頭が八つ尾が八つ、その身は苔生し大木か繁り八つの山をも取り囲み、八つの谷にも尾が渡る程恐ろしげな大蛇が毎年現れ、私共には八人の娘がいましたが生贄として喰われ、今では末娘櫛名田一人になりました。」事情を聞いた尊は「私が退治致しましょう。」と申し出た。尊は八つの大槽に強い酒を入れ、尊自ら生贄を装い今や遅しと待っていた。すると、大音響と共に現れ大槽に首を突っ込み飲み始め、やがて、酔いつぶれ大きな身を横たえたのであった。此ぞとばかり尊は十握剣を抜き大蛇を切り刻み退治してしまった。その功績により尊の罪状は解かれ、櫛名田と結婚し、末長く幸せな日々を送ったと伝えられる名場面である。
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