風流 戻橋恋の角文字

7番運行
歌舞伎部門

風流戻橋恋の角文字

松風会囃子:不明

解説

源頼光の四天王の一人渡辺綱は内裏警術の任を滞びて都に上つていた。綱は主君の命を受け維仲郷の姫君の許へ恋文を届けた、その帰途一条戻橋に差しかかる。時は初夏卯の花香る月冴える宵、被衣を覆つた女現われ道連れとなる、その女のあまりの美しさに綱は思わす見惚れるが水面に映つた形相恐しき鬼女姿に我に返り主君より賜りし名刀髭切の太刀で鬼女の腕を切落す、鬼女は轟く雷鳴と稲妻に映える雲中に消え去ると云う歌舞伎の名場面であります。
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