清涼山の石橋で、手獅子を携えた狂言師たちが、石橋のいわれや清涼山の風景などを舞い始めます。石橋の向こうは文殊菩薩の浄土。菩薩の使いといわれる獅子の親子が、子を千尋の谷に突き落とし、這い上がった子を育てるさまを舞う狂言師は、やがて胡蝶を追いかけて姿を消しました。しばらくあったのち、今度は親子の獅子の精が現れ、牡丹の花や胡蝶と戯れるうち、獅子の狂いを見せると、最後はどっしりと獅子の座につくのでした。 こちらの演目は、二◯十六年十一月に歌舞伎座にて行われた「吉例顔見世大歌舞伎」で八代目中村芝翫さんと三人のご子息達の四名同時襲名披露公演で演じられた舞台を山車上に再現しました。