風流 暫

9番運行
歌舞伎部門

解説

鎌倉八幡宮の社頭、坂東一帯を手中に収めた清原武衡は、自ら関白の位につこうとしています。いまもお家再興を願う加茂次郎の一族が奉納した大福帳と掛額が、目ざわりだと難癖をつけ、皆を殺して加茂次郎の許嫁桂の前を横取りしようとします。斬られそうになる善人の方の人々を太刀下と呼び、太刀下には美しい衣裳に身を包んだ花形の役者が並ぶ。斬り手は腹出しと呼ばれる赤面の男たち。善人方が殺されようとするとき「しばら―く」の声があって、勇者鎌倉権五郎景政が登場します。花道でツラネをまくし立て、ドッカと坐り込んで動かない鎌倉権五郎を悪人方は何とか追いやろうとします。権五郎が腰を上げ悪人どもに向かってくるので、悪人方は震え上がります。権五郎は武衡の無法を詰問してやり込めます。
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