風流 弁慶引摺鐘

18番運行
物語部門

風流弁慶引摺鐘

鐵砲町若連囃子:福田囃子若連

解説

昔、承平年間(十世紀前半)に田原藤太藤原秀郷が三上山のムカデ退治のお礼に琵琶湖の龍神より頂いた鐘を三井寺に寄進した。
高さ五尺五寸、厚さ三寸五分、直径が四尺一寸、目方六百貫という大鐘である。
時は流れて、三井寺と比叡山の争いが激化すると、数で勝る山門の僧兵は、事ある毎に三井寺へ攻め込み、堂舎は幾度も炎上した。
山門僧兵の中でも、弁慶は特に乱暴であり、音に聞こえた三井寺の法師も弁慶には歯がたたなかった。
勝に乗じた弁慶は、三井寺自慢の大鐘に手をかけてずるずる引き摺って山へ持ち帰った名場面である。
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