風流 碇 知盛

9番運行
歌舞伎部門

風流碇 知盛

若葉町若連囃子:飛田囃子若連

解説

平家滅亡後、義経は兄・頼朝の詮議を逃れようと大物浦で渡海屋銀平の許から九州に渡ろうとしていた。
ところが、この銀平こそ義経に滅ぼされた、平家の智将・新中納言知盛が船宿渡海屋の主人として世間を欺く仮の姿であり女徳帝を守り、怨敵義経を討取る機会を狙っていたのである。
知盛は、白装束に身を固め亡霊が恨み晴らそうと見せかけ義経主従に襲うが、計略の裏をかかれ瀕死の重傷を負ってしまい抵抗もままならない。
義経に一命を保護された帝は、
「我を供奉なし、永々の介抱はそちの情、今また麿を助けしは義経が情ならば、仇に思うな、コレ知盛」
とのたまう。それを聞いた知盛は、安徳帝の将来を義経に託すと安心立命し、帝が合掌する中、碇と共に荒涼とした海に深く沈んでいく。
戻る